バイデン氏、NATO事務総長と電話 集団防衛を確認
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【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は26日、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と電話し、集団的自衛権の行使を定めた北大西洋条約第5条を確認した。アフガニスタンやロシアをめぐる政策でも協調していく方針を伝えた。
条約第5条は加盟国が攻撃を受けた場合に全加盟国が反撃すると定め、NATOの根幹となる原則だ。バイデン氏は大統領就任から早々に5条を確認し、米欧同盟の再構築に向けて取り組む姿勢をアピールした。
トランプ前大統領は5条を順守する立場を表明したことはあったが、国防費支出が少ない国を防衛しなかったり、NATOを離脱したりする考えも示唆。NATOが最大の脅威とみなすロシアと緊密な関係を目指したことから、欧州にはトランプ政権が有事の際に集団防衛の原則を履行しないとの不安が広がった。

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