米シェブロン、自社株買い9.8兆円 エクソンに続き巨費

【ヒューストン=花房良祐】米国の石油メジャー、シェブロンは25日、750億ドル(約9兆8000億円)の自社株買いを実施すると発表した。3月に支払う四半期配当は前四半期に比べて1株あたり6%増の1.51ドルとする。
同社は27日に2022年通期決算を発表する予定で、純利益の市場予想は前年比2倍以上の約370億ドル。原油高を受け、空前の水準に達した利益を原資に株主還元を強化する。
同社の時価総額の約2割に相当する750億ドルの自社株買いは23年4月から開始する。期間は定めていない。従来の自社株買いは19年から250億ドルを実施する計画だった。
これまで米バイデン政権は株主還元を優先して増産の動きが鈍い石油業界を批判してきた。ホワイトハウスの報道担当アブドラ・ハッサン氏はツイッターで「(原油の)増産に向けて努力していると主張している会社が、幹部や金持ちの株主に750億ドルを配るのは奇妙だ」と投稿した。
エクソンモービルは22年12月、24年までに500億ドルの自社株買いを実施すると発表しており、石油業界では好業績を背景に株主還元を強化する動きが相次いでいる。
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