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ブラックロック、投資先に「温暖化ガスゼロ」計画要請

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【ニューヨーク=宮本岳則】世界最大の資産運用会社、米ブラックロックは26日、温暖化ガスの排出量を差し引きでゼロにする「カーボンニュートラル」に向けた事業戦略を開示するよう、投資先企業に求めると発表した。開示や対策が不十分な企業に対しては、株主総会で取締役に反対票を投じる可能性がある。日本企業も対応を迫られそうだ。

ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)が同日、投資先企業のトップに送った書簡で明らかにした。ブラックロックは2020年12月末時点の運用残高が8兆6800億ドル(約900兆円)と世界の運用会社で最も大きい。日本企業の主要株主にも名を連ね、株主総会における議決権行使の影響力は年々高まっている。

ブラックロックによると、世界の温暖化ガス排出量の6割を占める127カ国の政府がカーボンニュートラルを表明している。フィンクCEOは「昨年3月には新型コロナウイルスの感染拡大が、人々の注意を気候リスクからそらすとみられていた」と振り返った上で「実際は私の予想以上のペースで(カーボンニュートラルに真剣に取り組む企業への)資本の再配分が加速した」と述べた。

カーボンニュートラルに向けた各国の政策転換は企業の経営にも影響する。フィンクCEOは「準備が迅速にできない企業は事業が停滞し、企業価値も低迷する」と警告した。投資家が適切に温暖化リスクを分析するための情報開示が重要だとした上で、「(カーボンニュートラルへの対応が)長期計画にどう組み込まれ、取締役会でどう議論しているのか、開示するよう期待する」と述べた。

ブラックロックは近年、年金基金など資金の委託先からの要請を受け、企業への圧力を強めている。20年1月には投資先の企業が気候変動リスクについての情報開示を怠った場合、株主総会の役員選任議案などで反対票を投じると表明。20年は気候変動への対応を理由に64人の取締役に反対票を投じた。情報開示の拡充を求める株主提案に賛成票を投じる例も出てきた。

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