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Apple、再エネ100%表明の取引先175社に 日本の20社も

【シリコンバレー=白石武志】米アップルは27日、同社に納める製品や部材の生産に使う電力を全て再生可能エネルギーでまかなうと約束したサプライヤーが計175社になったと発表した。うち日本企業は約20社で、液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)やアルミ圧延大手のUACJなど11社が新たに加わった。

アップルは自社製品の生産や利用を通じて排出する二酸化炭素(CO2)を実質ゼロに抑える「カーボンニュートラル」を2030年までに達成する公約を掲げている。自社施設に加え、15年からは取引先の工場などで消費する電力についても再生エネへの迅速な移行を呼びかけており、21年3月の段階で賛同するサプライヤーは約110社に達していた。

環境意識の高まりを受けて産業界ではCO2削減の動きが広がっており、約半年間で60社超が新たにアップルに使用電力の100%再エネ化を約束した。日本企業ではJDIやUACJのほか、電子部品大手のアルプスアルパインミネベアミツミ、電線大手のフジクラ、コネクター大手のヒロセ電機などが加わった。

主要サプライヤーの9割が賛同

アップルの主要サプライヤーは約200社とされ、うち9割近くが同社の呼びかけに応えた計算だ。「iPhone」や「Mac」などの最新製品の最終組み立てに携わるサプライヤーについては、すでに全社が再生エネへの全面移行を約束済みだという。

同社でサプライチェーンの環境対策を担当するシニアディレクターのサラ・チャンドラー氏は日本経済新聞などの取材に対し「サプライヤーの中にはアップル以外の顧客向けの製品についても再生エネの利用を拡大するケースが増えている」と明らかにした。

一方で、サプライヤーの間では環境対策で後手に回ればアップルとの取引を続けられなくなるという不安もある。こうした懸念についてチャンドラー氏は「多くのサプライヤーは再生エネが経済的に実現可能であると気付きつつある」と指摘。「環境と経済的収益の間に大きなトレードオフ(相反関係)はない」と強調した。

カーボンゼロの具体策、COP26でも議論に

「カーボンゼロ」の実現を競う動きは国レベルにも広がっているが、目標の達成時期は漠然としているケースが多い。各国は具体的な計画を30年以降に先送りしているとの指摘もある。31日から英グラスゴーで開かれる第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)では、各国がより高い目標を示して行動を加速できるかどうかが焦点となる。

30年のカーボンニュートラルを目指すアップルの取り組みは、国連が掲げる目標を20年前倒しで達成しようという野心的なものだ。チャンドラー氏はCOP26での議論について「アップルの行動が世界中の政府や産業界に地球環境の保護に向けた取り組みを促すことを願っている」と述べた。

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