米下院、トランプ氏の弾劾決議を上院送付
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【ワシントン=中村亮】米議会下院は25日、トランプ前大統領の弾劾決議を上院へ送付した。トランプ氏の弾劾裁判は2020年1~2月に続いて2回目で、史上初の退任後の大統領を対象とした裁判となる。米メディアによると2月9日に実質的な審理が始まり、共和党からの造反規模が焦点になる。
下院は13日、トランプ氏が連邦議会議事堂の占拠事件を扇動したと断じ、トランプ氏を弾劾訴追した。採決では10人の共和党議員が賛成票を投じた。1回目の弾劾訴追時には共和党からの造反者はゼロで、共和党がトランプ氏擁護で一枚岩とはなっていない様子がうかがえる。
弾劾裁判は検察官役の下院民主党とトランプ氏の弁護団がそれぞれ意見陳述を行う見通しだ。上院議員100人は陪審員となり、トランプ氏の言動が「有罪」に相当するかどうかを判断する。出席議員の3分の2が賛成すると、トランプ氏に有罪評決が下る。さらに上院は有罪評決後、公職資格の剝奪についても採決を行うことができる。