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米シェアエコノミー企業の10~12月決算、コロナで明暗

米料理宅配最大手ドアダッシュの20年10~12月期の売上高は3.3倍に伸びた=AP

【シリコンバレー=白石武志】新型コロナウイルスが米国のシェアリングエコノミー企業の明暗を分けた。各社が発表した2020年10~12月期決算では、リフトやエアビーアンドビーなど交通や旅行に関連する銘柄の苦戦が続き、料理宅配のドアダッシュなど「巣ごもり消費」を取り込んだ企業の売上高が大きく伸びた。一方で新型コロナウイルス終息後の消費行動の変化を見据えた事業内容の組み替えも始まっている。

ドアダッシュとエアビーは25日、ともに20年12月の上場以来初となる決算を発表した。米国の料理宅配サービス市場で5割強のシェアを握るドアダッシュの20年10~12月の売上高は前年同期比3.3倍の9億7000万ドルと好調だった。新型コロナの感染再拡大が響いたエアビーは22%減の8億5900万ドルだった。

20年10~12月期決算ではライドシェア専業のリフトの売上高が44%減となる一方、「イーツ」のサービス名で手掛ける料理宅配事業がライドシェア事業の不振を補ったウーバーは16%の減収に踏みとどまった。消費者の行動変化への対応力がコロナ下での各社の成長力を分けた。

ただ、各社の株価は必ずしも足元の業績とは連動していない。上場後、ドアダッシュの株価はほぼ横ばいで推移するが、エアビーは21年2月に入って上場来高値を更新した。株式市場は各国のワクチン接種の進展などによる事業環境の正常化を織り込み始めている。

ウーバーは21年1月に自動運転技術の開発子会社と空飛ぶタクシーの開発部門をそれぞれ売却する一方、食料品やアルコール飲料などの宅配サービス分野で積極的なM&A(合併・買収)を仕掛けている。収益の多角化が進むとの期待から、足元の株価は19年5月の上場時の公開価格(45ドル)を上回って推移する。

巣ごもり消費の「勝ち組」となったドアダッシュも、新型コロナ終息後の新たな収益源の育成に余念がない。20年夏には自前の倉庫から日用品や食料品などを宅配する「ダッシュマート」と呼ぶサービスを始めるなど、レストランとの取引に依存しない事業構造への転換を急いでいる。

生鮮食品のネット通販に力を入れる米アマゾン・ドット・コムなどとも競合することになるが、ドアダッシュのトニー・シュー最高経営責任者(CEO)は25日に開いたアナリスト向けの電話会見で、「1年足らずで米国最大のオンラインコンビニエンスストアのプラットフォームになった」と強調した。生き残りに向け、消費行動の変化を先読みして果敢にピボット(事業転換)を探る動きが続くことになりそうだ。

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