米モデルナ、ワクチン売上高2兆円に 21年見通し

【ニューヨーク=野村優子】米バイオ製薬モデルナは25日、開発する新型コロナウイルスワクチンの2021年12月期通期の売上高が、184億ドル(1兆9500億円)になるとの見通しを発表した。同ワクチンは既に世界に6000万回分を供給しており、21年に少なくとも7億回分を供給する計画だ。
モデルナのワクチンは、昨年12月に米食品医薬品局(FDA)が緊急使用を承認。米国向けには既に約5500万回分のワクチンを供給しており、7月末までに3億回(1.5億人)分を供給する見通し。前日にはワクチンの生産見通しを上方修正しており、21年に7億回分、22年に14億回分を供給すると表明した。21年については、10億回分まで引き上げることを目指している。
同日発表した20年12月期決算は、最終損益が7億4700万ドルの赤字(前の期は5億1400万ドルの赤字)だった。新型コロナワクチンの開発に伴い、研究開発(R&D)費用が13億7千万ドルと前年の3倍近くに膨らみ、利益を押し下げた。売上高は前の期の13倍超となる8億ドルだった。
米製薬大手ファイザーは、独ビオンテックと共同開発する新型コロナワクチンの売上高が21年に150億ドルになると見込んでいる。

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