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バイデン氏、「バイ・アメリカン」拡大 大統領令に署名

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【ワシントン=鳳山太成】バイデン米大統領は25日、政府調達で米国製品を優先する「バイ・アメリカン」法の運用を強化する大統領令に署名した。政府機関に米国製品の調達拡大を促し、国内製造業を支援する。支持者の労働者層を重視する姿勢をアピールした。

バイデン氏はホワイトハウスで「税金を米国の再建に活用し、米国の製品と労働組合の雇用を支える」と述べ、新型コロナウイルスで打撃を受けた製造業を支援して景気や雇用の回復を急ぐ考えを示した。

バイ・アメリカンは年間約6000億㌦(約62兆円)に上る連邦政府の調達契約で品目別に一定比率以上の米国製品を使うよう求めている。米国外に拠点を置く企業からの調達比率は3%程度にとどまるとみられるが、大統領令では米国製品の調達比率の引き上げや厳格な適用を検討するよう関係省庁に指示した。

「国内で安価な製品が手に入らない」など特定の条件を満たせば外国製品を使える適用除外の仕組みも、米国企業にとって公正に運用されているか監視を強める。政府機関が外国製品を使う場合はホワイトハウスへの説明責任を明確にする。ウェブサイトに適用除外の例を公表し、米国企業が対抗入札できる機会をつくるなど、適用除外の利用を極力抑えたい考えだ。

ホワイトハウス内の米行政管理予算局(OMB)に担当の高官ポストを設け、米国製品を優遇する政策づくりを省庁横断で進めることも決めた。追加の具体策を検討するよう各省庁に求めた。

トランプ前大統領も就任1年目の2017年から、国内の労働者層から支持を集めるため、大統領令をたびたび使ってバイ・アメリカンの運用強化を目指してきた。バイデン氏はトランプ氏の政策について米国製品の調達拡大につながらなかったと批判した。

ただバイデン氏の大統領令はトランプ氏が出したものと多くの部分で共通する。バイデン氏も自由貿易よりも国内生産を重視する保護主義的な政策を打ち出した。民主党の支持基盤である労働組合や「ラストベルト(さびた工業地帯)」と呼ばれる中西部の白人労働者の支持をつなぎ留める狙いがある。

バイ・アメリカンは運用方法次第では世界貿易機関(WTO)の政府調達協定などに抵触する恐れがある規則だ。米産業界からは調達コストの負担が膨らんだり、他国の政府調達市場で不利になったりする恐れがあるため、慎重な運用を求める声が多い。米国製品の使用を増やしても、国内の雇用創出には結びつかないとの指摘もある。

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