NYダウ90ドル高、11月以来の最高値 消費関連に買い

【ニューヨーク=大島有美子】米株式市場で29日、ダウ工業株30種平均が過去最高値を更新した。前日比90ドル42セント(0.2%)高の3万6488ドル63セントで終えた。11月8日につけた直近の最高値(3万6432ドル22セント)を56ドル(0.2%)上回った。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染拡大が続くが、重症化しにくいとの見方が広がる。米経済への悪影響は限られるとの思惑から、株式市場では買いが優勢となった。
ダウ平均は6日続伸した。足元のオミクロン型のまん延が大規模な経済活動の制限にはつながらず、米消費は堅調に推移するとの声が多い。個別株では小売り大手のターゲット(1.3%高)やホームデポ(1.1%高)、スポーツ用品のナイキ(1.4%高)など消費関連株の買いが目立った。
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズのハワード・シルバーブラット氏の集計によると、ダウ平均は21年に入り、29日までに45回、最高値を更新した。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値を更新した。更新回数は同70回となった。年間の最高値の更新回数は1995年(77回)に次ぐ高水準となっている。投資家の買い意欲は強く、米株式相場は年間を通じて上昇基調を保っている。
一方で、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は29日、前日比で0.1%下落した。目先の利益を確定するための売りも出ており、電気自動車のテスラ(0.2%安)やアマゾン・ドット・コム(0.9%安)などが下げた。
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