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ロシア軍が首都包囲 プーチン氏、停戦交渉の用意

(更新)

【モスクワ=桑本太、ワシントン=中村亮】ロシア軍はウクライナ各地に侵攻し、25日までに首都キエフを包囲した。ロシアのプーチン大統領は同日、停戦交渉の用意があるとの意向を示した。軍事的圧力で親欧米派のゼレンスキー大統領の退陣を促す狙いとみられる。こうした条件の受け入れはウクライナ側にとって降伏に近く、交渉が実現するかは見通せない状況だ。

ロシア軍によるウクライナへの攻撃で民間人を含む多数の死者が出たもようだ。ウクライナ側は民間人を含めて137人が死亡したと明らかにした。

ロシア国防省は同日、ロシア軍がキエフ北西の郊外にあるホストメリの空港を奪取し、「ウクライナの特殊部隊200人以上を殺害した」と明らかにした。同省は「キエフは西側から封鎖された」と指摘した。

ゼレンスキー氏はロシアの破壊工作員が首都キエフに入ったとの情報を明らかにし、プーチン氏に「交渉の席に着くことを呼びかける」と述べた。

この呼びかけに対し、ロシアのペスコフ大統領報道官は25日、モスクワで記者団に「プーチン大統領は提案に応じ、(ベラルーシの首都)ミンスクに代表団を送る用意がある」と述べた。代表団は国防省、外務省、大統領府の代表で構成されるという。

ロシアはキエフの包囲網を築きながら、ウクライナ政府に譲歩を迫る可能性がある。両国の協議が実現すれば、ロシアはゼレンスキー政権に対して、即時退陣や北大西洋条約機構(NATO)への非加盟などの条件を示す可能性がある。

ロシア側の発表に先立ち、同日にプーチン氏と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が電話で協議した。中国国営新華社によると、習氏は「ロシアとウクライナが交渉を通じて問題を解決することを支持する」と強調し、ウクライナへの軍事侵攻に自制を促した。

プーチン氏も「ウクライナとハイレベル交渉の展開を望んでいる」と表明したという。ロシアのウクライナ侵攻後、両首脳の協議は初めて。習氏はロシア側の主張に理解を示しつつも、ウクライナの主権にも配慮するように求めた。

対話に応じる姿勢をみせる一方で、プーチン氏は同日の安全保障会議の席上で、ウクライナ軍兵士らに向けて「自分たちの手で権力を取れ」とクーデターの扇動ともとれる発言をした。交渉実現には曲折が予想される。

ロシア軍はキエフから北方100キロメートルほどに位置するチェルノブイリ原発を占拠した。ほかにも複数の原発を制圧している。ロシアのプーチン大統領は24日の演説で「ウクライナは核兵器を造ろうとしている」と主張。これまでも同様の主張を繰り返しており、原発制圧は自らの主張を正当化する意図がありそうだ。

ブリンケン米国務長官は24日(米東部時間)、米メディアの取材に、キエフについて「脅威にさらされており、包囲される可能性がある」と懸念を示していた。

ロイター通信によると、ウクライナ沖の黒海で25日、貨物船「ナムラ・クイーン」が砲撃を受け、損傷した。ロシア軍の侵攻でウクライナ周辺の物流が停滞する可能性もある。

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