米政府高官「北朝鮮はいつでも核実験可能」

【ワシントン=中村亮】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は24日、記者団に対して「北朝鮮はいつでも核実験をできる」との認識を示した。核実験の兆候をつかむために情報収集能力を高めていくと強調した。
カービー氏は「我々は北朝鮮がいつでも核実験をできると話してきた。それはいまも変わらない」と語った。米国防当局者は9月末、5年に1度の中国共産党大会が終わると北朝鮮が核実験に踏み切る可能性が高まるとの見方を示していた。党大会は22日に閉幕した。
カービー氏は「同盟国やパートナー国と協力し、北朝鮮による挑発行為や国連安全保障理事会の決議違反について責任を取らせる」と言及した。日本や韓国と防衛協力を深めていくと唱えた。「(北朝鮮と)前提条件なしに対話を始める用意がある」とも改めて説明した。
北朝鮮の商船は24日未明、南北境界である北方限界線(NLL)の南側に侵入した。北朝鮮は韓国軍の警告射撃への対抗を理由に砲弾を撃ち込み、南北の緊張がさらに高まった。北朝鮮は9月下旬から異例のペースで弾道ミサイルを発射してきた。

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