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米運輸労組、Amazon従業員の組合結成支援 資金提供へ

(更新)
アマゾン従業員の労組結成を既存の労働組合が支援(全米トラック運転手組合のホームページより)

【ニューヨーク=白岩ひおな】全米トラック運転手組合(通称チームスターズ)は24日、米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの倉庫などで働く従業員の労働組合結成を支援する決議を賛成多数で採択した。チームスターズ内に専用部門を設け、全国のアマゾン従業員の組合結成活動に必要な資金を提供する。全米最大級の組合が後押しに回ることで、アマゾン経営陣はさらなる待遇改善や格差是正に向けた圧力にさらされそうだ。

決議は「アマゾン・プロジェクト」と銘打ち「アマゾンの従業員の力を高め、組合結成を支援する」ことを優先事項に掲げた。500以上の地方組合を代表する1632人中1562人の代議員が賛成票を投じた。チームスターズは声明で「アマゾンは仕事の本質を変えつつあり、輸送などの中核産業を支えてきた価値基準に危機をもたらしている」とした。同組合は運輸・物流に携わる全米の労働者約140万人を代表する。

現在、アマゾンの米国内の拠点に労組はなく、賃金などの労働条件は労使が個別に交渉している。南部アラバマ州の物流施設では2~3月に労組結成をめぐる従業員投票が行われたが、反対多数で4月に否決された。ただ、従業員同士の待遇格差への不満や新型コロナウイルス対策への不安などから、環境改善を求める声は根強い。

アマゾンの物流施設で働く労働者の保護や待遇改善を求める声が高まっている=ロイター

アマゾンは一貫して労組結成には否定的だ。労組結成を認めれば、賃金や労働環境などの待遇をめぐり代表者との団体交渉に応じる必要が生じる。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は従業員投票の否決後に「従業員のためによりよい仕事をする」と表明し、あくまで経営側の主導による個別の待遇改善で対応する姿勢を強調した。

ノースカロライナ大学のジェフリー・ハーシュ教授(労働法)は「アマゾンが自発的にどのような形態であれ組合を認めることは考えにくい」と指摘する。ただ、ラトガース大学で労働問題を研究するレベッカ・ギバン准教授は「正式な組合承認の可否にかかわらず、活動を通じて労働者に一定の代表権を認めたり、雇用主であるアマゾンから特定の改善策を引き出したりすることにつながる可能性がある」とみる。

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