米フォード、独工場の売却検討 中国BYDと交渉

【ニューヨーク=堀田隆文】米フォード・モーターがドイツ工場の売却を検討していることが24日明らかになった。独国内では、西部ケルンと同ザールルイにそれぞれ完成車工場を持っており、そのうちザールルイ工場の売却に向け、中国の電気自動車(EV)大手である比亜迪(BYD)などと交渉に入るという。関係者の話として米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
ザールルイ工場は小型車「フォーカス」を生産している。フォードは米欧市場でEVに集中する戦略で、コストを抑えつつEVの生産体制を整えるため、生産拠点を絞るという。BYDなどとの交渉は初期段階で、売却は実現しない可能性があるとしている。
フォードは欧州事業の再編を進めている。別途、ケルンの工場でも従業員を削減する可能性があると、独の産業別労働組合であるIGメタルが明らかにしている。