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量的緩和縮小、インフレで加速も FOMC11月議事要旨

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【ワシントン=大越匡洋】米連邦準備理事会(FRB)は24日、11月2~3日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開した。高インフレへの警戒感を強め、11月からの開始を決めた量的緩和の縮小(テーパリング)のペースを状況に応じて速めるべきだとの意見が出た。参加者の物価の先行きに関する見方は割れている。

11月の会合ではそれまで月に米国債など計1200億ドルの資産を購入していた量的緩和の縮小を決め、11月から購入月額を計150億ドルずつ減らしていくとした。同じペースで減らし続ければ、2022年6月で購入額がゼロになる見通しだ。

金融政策の正常化に向けた入り口に立ったことになるが、今後の進め方には注文が付いた。何人かの参加者は「資産購入額の削減ペースをやや速めるべきだ」と言及した。「様々な参加者」がインフレ高進のリスクを念頭に「資産購入額のペースを調整し、政策金利を現在の想定より早く引き上げる準備をすべきだ」と指摘した。

すでにクラリダ副議長、ウォラー理事が11月の会合後、テーパリングのペースを加速することが検討課題になると公言している。

会合では慎重意見も出た。サプライチェーン(供給網)の目詰まりや新型コロナウイルスの感染状況はなお不確実性があることから、「今後の経済データに対して忍耐強い態度をとることが適切だ」と強調する意見が出た。拙速に金融引き締めに動き、いまだ回復途上にある経済を冷やしすぎることを懸念する立場だ。

テーパリングの開始では一致したものの、その先の利上げ時期を左右するインフレの先行きに関してはFOMC参加者の間でも見方にばらつきがある。

会合参加者は足元の高インフレをめぐり、経済再開に伴う需要増と人手や部材の供給制約など「一時的とみられる要因を大きく反映している」との見方は一致した。エネルギー価格の上昇、賃金や住宅費の上昇などもインフレ圧力を助長しているとの認識も共有した。「より広範囲に物価上昇がおよんでいる」と強調する参加者もいた。

FOMC参加者が共有する「22年にインフレ率が大きく和らぐ」との見通しについて「不確実性が高まっている」との指摘も出た。今後の見通しは「インフレが高水準で続く可能性」をより懸念する参加者と「供給制約が解消すればインフレも弱まる」と主張する立場とに分かれた。

12月の次回会合ではFOMC参加者が中期の経済・政策見通しを示す。22年半ばのテーパリング終了後、すぐにFRBが利上げするとの見方も広がっている。

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