世界1500カ所で気候変動デモ グレタさんら「変化」訴え

【ニューヨーク=吉田圭織】米国やドイツなど世界各地で24日、若者が中心となり気候変動対策の強化を求めるデモが実施された。約1カ月後には第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が始まる。若者らは機運を高めようと抗議運動に参加している。
スウェーデンの高校生グレタ・トゥンベリさんが2018年に始めた気候変動デモを支持する団体「フライデーズ・フォー・フューチャー」の呼びかけを受け、世界の約1500カ所でデモが起きた。

ニューヨークで開催中の国連総会では気候変動が主要テーマとして議論された。24日に開かれたデモでは同市に集まっている各国首脳らへ対策強化を求めた。国連のグテレス事務総長は20日、対策強化なしではCOP26が「失敗するリスクが高い」と警告した。
温暖化対策が主な争点の一つとなっているドイツ連邦議会選(総選挙)を控えるドイツのベルリンでは、グレタさんが国会議事堂の前で気候変動対策を訴えるデモ運動に参加した。グレタさんは「私たちは変化を求め、同時に変化をもたらす」と訴えた。ベルリンでは10万人以上、ドイツ全土で62万人が集まったとグレタさんはツイッターに投稿した。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響もあり、大規模な気候変動デモは19年以来となる。当時は東京、ロンドン、シドニーなど150カ国以上の都市で、合わせて約400万人が行動した。

温暖化ガス排出を実質ゼロにするカーボンゼロ。EVや再生可能エネルギー、蓄電池、各国政策などの最新ニュースのほか、連載企画やデータ解説を提供します。