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米、供給網100日以内に見直し 半導体などで大統領令

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【ワシントン=鳳山太成】バイデン米大統領は24日、重要部材のサプライチェーン(供給網)を見直す大統領令に署名した。半導体や電池など重点4品目で安定した調達体制を整える。有力企業を抱える同盟国や地域と連携して、中国依存からの脱却を目指す。

バイデン氏はホワイトハウスで署名に先立ち、対立する中国を念頭に「我々の国益や価値を共有しない外国に(重要部材の供給を)依存するわけにはいかない」と述べ、供給網見直しの必要性を訴えた。

大統領令は①半導体②電気自動車(EV)などに使う高容量電池③医薬品④レアアース(希土類)を含む重要鉱物――の重点4品目の供給網を100日以内に見直すよう指示した。防衛やIT(情報技術)、公衆衛生、運輸など6分野は1年以内に戦略をまとめる。

商務省など関係省庁は調達先の偏りといったリスクを洗い出し、対策を大統領に勧告する。官民連携(PPP)事業や補助金で国内生産を促したり、国外の調達先を多様化したりすることを検討する。予算措置が必要な対策は議会と連携する。

供給網の見直しは「同盟国やパートナーと緊密な連携」で取り組むと大統領令に明記した。半導体や電池は台湾や日本、韓国などアジア各国・地域が強い。レアアースでは既に米国とオーストラリアが共同で供給増を目指している。米国生産の拡大も目指すが、他国の協力が欠かせない。

今回の大統領令は中国を名指しすることは避けたが、対中戦略の意味合いが強い。中国は、日本にレアアースの輸出を規制するなど、供給網の弱点を突いて外国に圧力をかけることが多い。安全保障上のリスクを下げる狙いがある。

供給網は米国内でも重要な政策課題となっている。車載用半導体の品不足が続き、米自動車メーカーも減産を強いられた。輸入先の8割を中国が占めるレアアースは戦闘機など軍事品のほか、気候変動対策で重視する電気自動車(EV)に欠かせない。新型コロナウイルスの流行で、医薬品材料の中国依存も問題となった。

米政府の対応で企業戦略がどこまで変わるかは未知数だ。中国政府は巨額の補助金や安価なインフラを企業に提供して、供給網を築いている。米半導体メーカーから米政府に資金支援を求める声が高まっている。

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