米モデルナ、ワクチン売上高2兆円超に 22年見通し

【ニューヨーク=野村優子】米バイオ製薬モデルナは24日、開発した新型コロナウイルスワクチンの売上高が、2022年12月期通期に前期比7%増の190億ドル(約2兆1800億円)になるとの見通しを発表した。
モデルナ製の新型コロナワクチンは20年12月に米食品医薬品局(FDA)などが緊急使用許可を出し、米国ではファイザー製に次ぎ2番目に接種されている。世界70以上の国・地域で接種が認められており、21年のワクチン売上高は177億ドル、供給量は8億700万回分だった。
22年の各国政府との購入契約は既に190億ドルとなり、22~23年の追加接種の供給についても議論を進めているという。22年秋に向けて変異型「オミクロン型」に特化したワクチンのほか、オミクロン型と従来型のウイルスの双方への効果を高めた次世代型ワクチンの開発も進めていることも発表した。
同日発表した21年10~12月期決算は、売上高が前年同期比12.6倍の72億ドル、最終損益が48億ドルの黒字(前年同期は2億7200万ドルの赤字)だった。新型コロナワクチンの売上高が69億ドルとなり、押し上げた。