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Facebook、投稿監視体制に懸念 内部文書に記載 

【シリコンバレー=奥平和行】米フェイスブックが暴力の助長などを含む問題がある投稿の規制で、十分な効果を上げられていないとの懸念が強まっている。複数の米メディアが23日、元社員の内部告発をもとにインドにおける監視体制の不備を報じた。各地で批判が高まり、成長戦略の妨げとなる可能性がある。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、フェイスブックが3月にまとめたインドに関する内部文書に、同社の研究者が「(グループなどが)扇動的で誤解を招く反イスラム的なコンテンツであふれかえっている」と記した。

フェイスブックの月間利用者のうち米国以外が9割以上を占め、国別では3億人超が使うインドが最多となっている。一方、ニューヨーク・タイムズによると、同社の誤情報対策の予算のうち87%が米国向けで、多くの公用語があるインドなどにおける対策が手薄という。

フェイスブック、「世界20拠点以上で投稿を監視」と主張

フェイスブックの広報担当者は同紙の予算に関する説明について、外部のパートナーによる対応を含まず不正確と指摘した。また、人権問題などを担当する同社幹部は23日、公式ブログで「投稿の監視に当たる拠点を世界に20カ所以上設け、70以上の言語に対応している」と主張した。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などはインドの与党と関係が深い政治団体がイスラム教徒を侮辱する内容の投稿を繰り返しているものの、サービスを利用できる状態が続いていることも報じた。フェイスブックの利用規約はヘイトスピーチなどを禁じているが、「政治的に敏感」であることを理由に静観しているという。

フェイスブックを巡っては9月中旬から、元社員のフランシス・ホーゲン氏が持ち出した数千ページの内部文書をもとに、WSJが子供の心身の健康に関する自社に不都合な調査結果を隠しているなどと報じてきた。同氏は10月5日に米議会の公聴会に出席し、25日には英議会の公聴会で証言する。

同社は従来、投稿規制に関してすべての利用者に同一のルールを課すと説明してきたが、一部を例外扱いしてきたとの疑惑も浮上している。また、利用時間を長くするためにヘイトスピーチなどの表示を優先しているといった指摘も出た。フェイスブックは報じられた疑惑の大半について、幹部がコメントなどを出して否定している。

ただ、内部文書に基づく報道が続き、22日には1月に米連邦議会議事堂の占拠事件が起きた際に、同社の対応が遅れたと米欧メディアが一斉に報じた。また、フェイスブックの研究者が架空のアカウントを作成して情報を集めるとヘイトスピーチなどが集中したとの情報も流出し、コンテンツを推薦するアルゴリズムへの批判が再び強まる可能性がある。

ホーゲン氏は内部文書を米議会に加えて、米証券取引委員会(SEC)にも提出した。投資家に誤った情報を提供したなどとして調査を求めている。フェイスブックの収益源であるインターネット広告は堅調に推移して25日に発表する2021年7~9月期決算でも増収増益を確保する見通しだが、株価は過去1カ月で10%近く下落している。

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