バイデン米大統領、英首相と電話 「特別な関係強化を」

【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は23日、英国のジョンソン首相と電話した。歴史的な米英の「特別な関係」や北大西洋条約機構(NATO)を通じた米欧同盟の強化を目指す意向を伝えた。気候変動に加え、対中国やイラン、ロシア政策での協調も確認した。
バイデン氏が20日の大統領就任後に電話するのは、カナダとメキシコに続いて3カ国目。新政権発足後に隣国や欧州主要国から対話を始めるのは米国の外交儀礼に沿ったものだ。「米国第一」の外交方針を掲げて慣習を軽視したトランプ前大統領からの転換を印象づける。
米ホワイトハウスと、バイデン氏は電話で英国が議長国を務める6月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)や11月の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の成功に向けて緊密に連携していく方針を示した。英首相府は、米英の自由貿易協定(FTA)も話題にのぼったと説明した。
サキ米大統領報道官によると、バイデン氏は同盟国や友好国と優先的に電話での対話を始めていく。ドイツやフランス、日本や韓国、オーストラリアなどの首脳とも近く電話するとみられる。

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