米ギャップ8~10月、174億円赤字 工場閉鎖で商品遅延
【ニューヨーク=河内真帆】米衣料品大手ギャップが23日発表した2021年8~10月期決算は最終損益が1億5200万ドル(約174億円)の赤字(前年同期は9500万ドルの黒字)だった。東南アジアの製造工場が新型コロナウイルスの感染再拡大で2カ月以上閉鎖したうえ、港湾でのコンテナ船の滞留などで商品供給が大幅に遅れた。
売上高は前年同期比1%減の39億4300万ドルだった。ソニア・シンガル最高経営責任者(CEO)は決算説明会で「ベトナムの製造工場の長期的な閉鎖や深刻な物流網の混乱は、我々の対応能力を超えていた」と述べた。廉価商品を主に販売するオールド・ネイビーの既存店売上高は9%減少した。
年末商戦に向けては港湾の混乱を避けるため一部を空輸に切り替えたことを明らかにした。これに伴い通年で4億5000万ドルのコスト増を見込む。2022年1月通期の売上高について、事前予測の前年比30%増から20%増に下方修正した。