米司法省、クレディとUBS調査か ロシア制裁逃れ巡り
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【ニューヨーク=大島有美子】米ブルームバーグ通信は23日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)による制裁逃れを手助けしていないかどうか、米司法省がスイスの金融大手UBSとクレディ・スイス・グループを調査していると報じた。クレディ・スイスはロシアの富裕層を多く顧客に抱えることで知られる。調査の行方次第では米当局から巨額の罰金を科される可能性がある。
司法省から召喚状が送られた。送り先には主要な米銀も含まれる。各金融機関の従業員と制裁対象の顧客との取引履歴や、顧客の審査過程に調査の重点を置いている。UBSは19日、スイス政府の後押しでクレディ・スイスの救済買収を発表した。ブルームバーグによると、召喚状が送られたのは買収で合意する以前だという。
米国は制裁違反に厳しい姿勢で対応しており、過去には巨額の罰金を科した例もある。スイス政府はUBSに対し、クレディ・スイス買収に伴い今後発生し得る損失に関して90億スイスフラン(約1兆2800億円)の政府保証を与えた。
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スイスの金融最大手UBSが同2位のクレディ・スイス・グループを買収すると、スイス政府などが3月19日に発表しました。買収額が30億スイスフラン(約4260億円)相当となる株式交換で実施します。米シリコンバレー銀行破綻から始まった市場の動揺は、2000年代後半の金融危機以来となる世界的な金融機関再編に発展しました。関連する記事をお読みいただけます。
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