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AI開発の米アンソロピック、Googleなどから620億円調達

【シリコンバレー=山田遼太郎】生成人工知能(AI)の開発を手がけるスタートアップ企業の米アンソロピックは23日、米グーグルなどから4億5000万ドル(約620億円)を調達したと発表した。アンソロピックは米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」に対抗する対話型AIを手がけており、集めた資金で開発を加速する。

グーグルのほか、米セールスフォースや米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ傘下のベンチャーキャピタル(VC)などが出資した。米調査会社のピッチブックによると、今回の資金調達は2023年のAI企業ではオープンAIに次ぐ規模だ。アンソロピックの調達額は累計で少なくとも10億ドルに達しているという。

同社はグーグルからオープンAIの幹部を経て独立したダリオ・アモデイ氏らが21年に設立した。文章や画像を自動で作る生成AIのなかでも、チャットGPTと似た機能を持つ「クロード」と呼ぶ対話型AIを手がける。質問への回答や文章の要約などができる。

5月上旬にはアモデイ氏がグーグルや米マイクロソフト、オープンAIのトップとともに、AIの安全性などを巡りハリス副大統領ら米政府高官と会談しており、生成AI分野で注目されるスタートアップの一つだ。

確保した資金は対話型AIやその基盤技術となる大規模言語モデルの改良にあてる。すでにビジネスチャットの米スラックなどにAI機能を提供しており、連携するサービスをさらに拡大する。

アンソロピックは生成AIを巡って信頼性の高さや社会に害を与えないことが重要だと強調し、AIの安全性を向上するための研究を進めるとしている。やりとりの内容が敵対的にならないよう人との会話を適切に制御したり、AIが担当できる作業の限界を明確に示したりといった安全対策に力を入れる。

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