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JPモルガンCEO「嵐呼ぶ雲ある」 不確実さ警戒

(更新)

【ニューヨーク=大島有美子】米銀大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は23日に開いた投資家向け説明会で、米経済について「強い経済に、嵐を呼ぶ雲が浮かんでいる」と表現した。先行きに不確実性があると警戒を示した。個人消費など現状は良好だが、「高インフレと金融引き締めが(強さを)相殺する」可能性があるとした。

米国内総生産(GDP)の7割を占める個人消費は「(インフレが進んだ)現状でさえとても良い状態にある」と述べた。金融引き締めに伴う景気後退が起きたとしても「これまでの景気後退とは異なったものになる」との見方を示した。

嵐を呼ぶ雲は「あくまで雲であり、霧散する可能性もある」として、楽観シナリオも含ませた。一方でロシアによるウクライナ侵攻について「戦争は予期せぬ結果をもたらす」と話し、先行きの不確実性に身構える姿勢を強調した。

2022年の純金利収入は21年と比べ26%増えるとの予想を明らかにした。利上げで政策金利が年末までに3%に到達すると仮定したほか、カードローンや法人融資が伸びて収入を押し上げると見込む。

金利以外の費用は8%増加する見通しだ。増加分の約4割を人件費の上昇などが占める。ジェレミー・バーナム最高財務責任者(CFO)は「賃金インフレと、人材獲得競争の激化に伴い、必要な費用だ」と述べた。

投資額は22年に147億ドル(約1兆8800億円)を見込み、21年より32%増やす。うち半分近くの67億ドルを技術開発に充てる。クラウドの活用や、顧客それぞれの財務状況に合わせた商品提案、Eコマースの出店者向けの機能強化などを計画している。市場部門での人工知能(AI)活用も広げる。

ダイモン氏は「20年前は、我々はあらゆるフィンテック企業に対応する必要はなかった」と振り返った。「いま我々は対応しているのが現実だ。(フィンテック企業は)銀行のとても強い競争相手だ」と述べた。今後も「彼らと同じペースで革新を進めなければいけない」として、技術開発の重要性を強調した。

JPモルガンが詳細な投資家向け説明会を開いたのは約2年ぶり。17日に開いた株主総会では、ダイモン氏ら役員への高額報酬に関して、賛成した株主の比率が3割にとどまった。トップ層と従業員との格差是正を求める声が高まっている。増える投資が収益にどう貢献するかの道筋を明確にするよう求める声も投資家から出ていた。

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