米ナイキ、ロシア事業から完全撤退へ

【ニューヨーク=河内真帆】米ナイキがロシア事業から完全に撤退することが23日分かった。ロイター通信など複数のメディアが報じた。3月初旬にはロシア国内で通信販売を停止し、店舗も一時閉鎖していた。ロシアとウクライナをあわせた売上高は同社全体の1%未満で、撤退による直接的な影響は限られる。
同社はロシアによるウクライナ侵攻に強く抗議しており、完全撤退で反対の姿勢をより明確にする。メディア各社への声明では「ロシア市場から離れる決定をした。我々の優先課題は、今後責任を持ちながら業務を縮小する間に従業員を支援することだ」と表明した。ナイキのサイトによると、ロシアでは直営とフランチャイズ店を含めて50店舗超を展開している。
ナイキは3月にロシアでの通販を停止し、その後は店舗を一時閉鎖した。現地メディアによると、5月下旬にはフランチャイズ店に対して契約を延長しないと通達していた。