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米、ファイザー製を正式承認 接種義務化に追い風

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【ニューヨーク=野村優子】米食品医薬品局(FDA)は23日、米製薬大手ファイザーと独ビオンテックの新型コロナウイルスワクチンを正式承認した。これまでは緊急使用許可にとどまっており、ワクチンに抵抗のある人が接種を拒む理由の一つになっていた。正式承認は企業などによる接種義務化の動きを後押しする。

FDAは16歳以上への2回の接種を正式に認めた。12~15歳を対象とする接種や、免疫力の低い人を対象にした3回目の追加接種(ブースター接種)は、引きつづき緊急使用許可に基づいて認める。

FDAは20年12月、ファイザー製ワクチンの緊急使用許可を出した。米国での接種回数は全体の半数超を占める2億回超。ファイザーはこれまで、120カ国・地域に12億回分以上を供給している。

バイデン米大統領は23日、ホワイトハウスで演説し、正式承認について「重要な一歩だ。きょうがワクチンを受けるときだ」と述べ、国民に接種を呼びかけた。企業には「従業員への接種要請をさらに進めてほしい」と訴えた。

バイデン政権は正式承認が接種拡大につながると期待する。米南部テキサス州の病院では接種を拒む従業員が、接種しなければ解雇するとした病院の行為は不当として訴訟を起こした。訴えは棄却されたが「正式承認されていないこと」を理由の一つに挙げていた。

カリフォルニア大学ヘイスティングス・ロー・スクールのドリット・レイス教授は「緊急使用許可を理由に義務化しないという議論ができなくなる。義務化を後押しするだろう」と指摘する。

グーグルやフェイスブック、マイクロソフトなどのIT(情報技術)大手や米食肉大手タイソンフーズは従業員に接種を義務づけるが、米企業全体からみれば少数だ。米調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスの7月の調査によると、従業員に接種を義務づけると回答した企業は3%未満にとどまった。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国でワクチン接種を拒否している人は全体の16%という。カイザー・ファミリー財団(KFF)の調査では、未接種者の10人に3人が正式承認されればワクチンを接種すると答えた。

バイデン政権は9月下旬、感染力の強いインド型(デルタ型)を抑えるため、ブースター接種を開始する計画だ。ワクチンの正式承認を通じて接種比率を高めつつ、接種完了した人には追加接種で予防効果を長引かせる。

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