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濱口監督「胸張っていられる」 28日米アカデミー賞発表

【ロサンゼルス=佐藤浩実】米アカデミー賞の発表を控えた26日(日本時間27日)、作品賞など4部門にノミネートされている映画「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督らが現地で日本経済新聞などの取材に応じた。授賞式について濱口監督は「ちゃんと胸を張っていられると思う」と笑顔を見せ、主演の西島秀俊さんは「色々なものを見て感じて持ち帰りたい」と話した。

濱口監督は「この映画と一緒に素晴らしい旅をさせてもらっている」と振り返った。新型コロナウイルスの影響が深刻だった米国では「特に『喪失と再生』の物語として受け入れられた」とみる。「本当に愛している人を失って、それでも生きていかなくてはならないときに一体どうしたらいいか、という物語がすごく響いた」と話した。

27日(日本時間28日)に出席する授賞式では「いち映画ファンとして、あんなところにデンゼル・ワシントン、あんなところにペネロペ・クルスと単純に楽しみたい」とも話した。国際長編映画賞の受賞予想に対し「下馬評にはほとんど意味がない。喜びを分かち合えたら素晴らしいが、(ノミネートされ)この場にいること自体が本当にすごいこと」と述べた。

主人公の家福役を演じた西島さんは「本当に映画を愛し、映画を製作している人たちの集まりなので、どこか仲間という気持ちで参加する」と話した。見聞きして感じた内容を「持ち帰って、日本の若い俳優やスタッフと共有する」という。「若い世代がまたたくさん(アカデミー賞の候補となって)来られるように少しでも何かを伝えたい」と語った。

家福の妻役を演じた霧島れいかさんは「なかなかできない体験なので、しっかり味わって、目に焼き付けたい」と話した。一方で今回の「ドライブ・マイ・カー」への注目を、予算や労働環境といった日本の映画業界が抱える問題の解決につなげたいと指摘した。「誰もが夢を見られる現場、日本映画であってほしいし(今回のノミネートをきっかけに)そうなったらいい」と話した。

若手俳優の高槻役を演じた岡田将生さんは「現実味がまだない」と話しつつ、今回の授賞式に来られない、ドライバー役の三浦透子さんを思いやった。「監督、キャスト、スタッフで大切に作った作品。三浦さんのためにしっかり、日本人としてもしっかり式典に臨みたい」と話した。

アカデミー賞は今年で94回目。「ドライブ・マイ・カー」は日本映画として初めて作品賞の候補となったほか、是枝裕和監督の「万引き家族」以来3年ぶりに国際長編映画賞にもノミネートされた。同賞を受賞すれば、滝田洋二郎監督の「おくりびと」(第81回)以来13年ぶりの快挙となる。濱口監督は監督賞の候補にもなっており、大江崇允さんとともに脚色賞にもノミネートされている。

最も注目を集める作品賞の候補作ではジェーン・カンピオン監督の「パワー・オブ・ザ・ドッグ」やシアン・へダー監督の「コーダ あいのうた」などへの評価も高い。授賞式は現地時間27日午後5時(日本時間28日午前9時)に開かれる。

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