/

米中外相、対話維持の必要性議論 台湾緊張も衝突は回避

(更新)
think!多様な観点からニュースを考える

【ワシントン=坂口幸裕、北京=羽田野主】ブリンケン米国務長官と中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は23日、訪問先のニューヨークで会談した。米国務省によると、米中の緊張が高まる時に意思疎通を維持し、両国関係を管理する必要性を議論した。ペロシ米下院議長の台湾訪問で関係が悪化する米中が偶発的な衝突に発展するのを避ける狙いがある。

ブリンケン氏は王氏に「米国は長年の『一つの中国』政策に基づき、台湾海峡の平和と安定の維持に関与している」と強調した。米国は「中国本土と台湾は不可分」という中国の立場に異を唱えない一方、台湾の安全保障に関与する「一つの中国」政策を掲げる。

中国外務省の発表によると、王氏は「台湾問題は中国の核心利益の中の核心だ」と強調した。そのうえでバイデン米大統領について「台湾防衛に協力すると公言し、非常に誤った危険な信号を発している」と反発した。

両外相の会談は7月上旬に主要20カ国・地域(G20)外相会合のため訪れたインドネシア・バリ島で会って以来。台湾を巡っては、バイデン米大統領が18日放送のテレビ番組で中国が攻撃すれば米軍は台湾を防衛すると明言したばかり。ブリンケン氏は歴代政権の台湾政策を堅持する姿勢を示す思惑があったもようだ。

ブリンケン氏はロシアによるウクライナ侵攻を非難し、中国がロシアへの軍事・経済支援に踏み切った場合の影響について説明した。中国は米欧などによる対ロシア制裁に加わっておらず、ロシアと共闘しないよう改めてクギを刺した。米中の利害が一致するテーマでの協力に前向きだとも伝えた。

王氏は「お互いが正常な交流を回復するために良好な雰囲気をつくり出し、中米関係が健全で安定した発展軌道に戻るように推進しなければならない」とも話し、緊張緩和に向けて双方が歩み寄るべきだとの考えを示した。

中国外務省は「双方が率直で建設的で重要だとみなし、引き続き意思疎通を続けることで合意した」と指摘した。中国共産党の習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が異例の3期目を確実にしようとしている10月の党大会が迫っており、対米関係を安定させておきたい思惑があるとみられる。

11月の実施で検討しているバイデン米大統領と習氏による初の対面会談についても議題になった可能性がある。両首脳は7月下旬の電話協議で、対面会談の調整を始める方針で一致した。首脳間で対話を続ける意向だとみられる。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
(0/300)
投稿内容をご確認ください
投稿チェック項目誤字脱字がないかご確認ください
投稿チェック項目トラブル防止のため、記事で紹介している企業や人物と個人的つながりや利害関係がある場合はその旨をお書き添えください
投稿チェック項目URLを投稿文中に入力する場合は、URLの末尾にスペースか改行を入れてください
詳細は日経のコメントガイドラインをご参照ください

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

バイデン政権

アメリカの「バイデン政権」に関する最新ニュースを紹介します。その他、日米関係や米中対立、安全保障問題なども詳しく伝えます。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン