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アカデミー賞28日発表 ドライブ・マイ・カー受賞なるか

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【ロサンゼルス=佐藤浩実】米映画界最大の祭典、第94回アカデミー賞の授賞式が27日夜(日本時間28日朝)に開かれる。日本映画として初めて作品賞の候補となった「ドライブ・マイ・カー」の行方が関心を集めるほか、インターネット配信作品の下馬評も高い。前哨戦での受賞状況も割れており、激戦になりそうだ。

授賞式の会場にほど近いハリウッドの目抜き通り、車窓から見えるビルボードにアカデミー賞候補の映画広告がずらりと並ぶ。「ベルファスト」「ウエスト・サイド・ストーリー」「パワー・オブ・ザ・ドッグ」ーー。ノミネート数とともに「最高の映画」と掲げる告知の数々は、多様な候補がそろう今回のアカデミー賞の一端を映す。

唯一の日本作品となる濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」は作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞の4部門で候補入りした。村上春樹さんの短編小説が原作で、妻を亡くした演出家・俳優の主人公(西島秀俊さん)が専属運転手を務める女性(三浦透子さん)との交流を通じて自身を見つめ直す姿を描いた。

約3時間に及ぶ長編だが、批評家筋からの評価が高い。最有力とみられている国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)を受賞すれば、日本映画として滝田洋二郎監督の「おくりびと」(第81回)以来13年ぶりとなる。作品賞、監督賞、脚色賞をつかめば初の快挙だ。

作品賞では、ジェーン・カンピオン監督のサスペンス西部劇「パワー・オブ・ザ・ドッグ」が有望視される。1920年代の米モンタナ州で牧場を経営する兄弟と妻、その息子の愛憎を通じて「有害な男らしさ」を指摘した。同作品は今回のアカデミー賞で最多の12ノミネートを得ており、前哨戦となるゴールデングローブ賞も制している。

「パワー・オブ・ザ・ドッグ」は米動画配信大手ネットフリックスが手がけた。同社の配信作が作品賞レースに加わったのは第91回の「ローマ/ROME」から。「アイリッシュマン」(第92回)や「Mank/マンク」(第93回)など有力作を出しつつも受賞を逃しており、悲願達成となるか関心を集めている。

勢いを増しているのがシアン・ヘダー監督の「コーダ あいのうた」だ。聴覚障害のある家族を1人で支える健聴者の少女の物語で、アカデミー賞と連動することが多い全米映画俳優組合賞や全米製作者組合賞で最高賞を取った。

「コーダ あいのうた」は独立系映画が集うサンダンス映画祭で注目を集め、米アップルが約26億円で落札したことでも知られる。米国などでは同社の動画サービスで配信し、日本ではギャガの配給により映画館で上映している。

北アイルランド紛争を題材にしたケネス・ブラナー監督の自伝的映画「ベルファスト」は、前哨戦として重要なトロント国際映画祭の観客賞を受けた。プロテスタントとカトリックの対立によって住民が分断され、穏やかな日常が崩れていくさまを少年の目線で描いた。

名作ミュージカルを映画化したスティーブン・スピルバーグ監督の「ウエスト・サイド・ストーリー」も分断と対立がテーマだ。両作品はそれぞれ7部門で候補入りしている。黒人テニス選手ウィリアムズ姉妹を育てた父親を描いたレイナルド・マーカス・グリーン監督の「ドリームプラン」は6部門でノミネートされた。

アカデミー賞は俳優や監督などで構成する米映画芸術科学アカデミーの会員投票で決める。投票権を持つ会員の数は約9500人。2020年の授賞式(第92回)ではポン・ジュノ監督の韓国映画「パラサイト」が非英語作品として初の作品賞に輝き、翌年は米国の車上生活者を中国出身のクロエ・ジャオ監督が描いた作品「ノマドランド」が受賞した。

今回の授賞式はロシアによるウクライナへの侵攻で世界情勢が緊迫するなかでの開催となる。授賞式では俳優らが政治・社会問題に対する意見を表明することも多く、ハリウッドの会場に集まる候補者らの発言も注目される。

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