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ホンダ、主要車種に「Android」搭載 Googleと連携強化

「アンドロイド・オートモーティブ」を採用したボルボ・カー(スウェーデン)の電気自動車(EV)

【シリコンバレー=奥平和行】ホンダは米グーグルとの連携を強化する。2022年から世界各地で販売する主要な車種にグーグルの基本ソフト(OS)を搭載し、スマートフォンがなくても経路案内や音楽再生などのサービスを車内で利用できるようにする。IT(情報技術)大手の技術を活用し、利便性を高めつつ開発コストの低減につなげる。

グーグルが23日に発表した。ホンダの車両にグーグルの自動車向けOS「アンドロイド・オートモーティブ」を組み込む。同OSはスマホ向けOSの「アンドロイド」と同じ基本設計で、17年に構想を発表した。スウェーデンのボルボ・カーがいち早く採用し、米ゼネラル・モーターズ(GM)なども利用を決めている。日系では日産自動車に次ぐ採用となる。

ホンダは14年にグーグルが中心となって立ち上げた「オープン・オートモーティブ・アライアンス」に初期メンバーとして参画した。アンドロイドを搭載したスマホを車内で使いやすくする技術「アンドロイド・オート」の実用化に取り組んだ実績がある。

アンドロイド・オートは運転者がスマホを持っていることが前提で、対応するスマホを車に接続して地図や音楽再生、通話などスマホの機能を車内で使えるようにした。一方、アンドロイド・オートモーティブは「インフォテインメント」などと呼ぶ車の情報系システムのOSとしてアンドロイドを組み込む。

通信回線を経由して車に直接アプリを取り込むことが可能になり、スマホがなくてもアプリの機能を利用できるようになる。また、走行など安全に直結する領域以外でグーグルの音声制御機能を活用することができ、グーグルはカーエアコンや座席ヒーターの調整などに使うことを想定している。

また、電気自動車(EV)と組み合わせることにより、その車種に対応した充電ステーションを車内で検索して経路案内を受けられるほか、到着前に電池の温度を調整して充電にかかる時間を短縮できるようになるという。

グーグルや米アップルなどのIT大手が成長領域として自動車への関心を強めるなか、自動車各社は距離感に苦心してきた。一部メーカーは「付加価値の源泉を奪われる」などとして距離を置く一方、ホンダは「アンドロイドは仕様変更の自由度が高く、利用者にも利点がある」(幹部)としてアンドロイド・オートモーティブの採用を決めた。

自動車とITの融合が進み環境対応への負担も増すなか、年間販売台数が500万台規模にとどまるホンダは必要な技術の確保に向けて事業提携を積極的に活用する路線に転じている。EVや自動運転ではGMと組んだ。IT大手とも協力することで負担を軽減するとともに、他社との差異化につながる領域に自社の経営資源を重点的に投入する狙いだ。

グーグルは2000年代半ばに自動車向けの地図提供を始めた。これまでに地図などのスマホのアプリを車内で利用しやすく改良し、車載モニターやスピーカーなどを通じてアプリを使えるようにするアンドロイド・オートを広めてきた。23日には米国のガソリンスタンドでキャッシュレス決済ができる新サービスなども追加した。

情報系のOSとしてアンドロイドを提供することにより、車の中核領域にさらに近づく。兄弟会社の米ウェイモは自動運転システムの提供を手がけておりアンドロイドを起点とする関係が先進領域に広がるとの観測もあるが、グーグル幹部は取材で「自動運転には安全などで異なる技術が必要になり、アンドロイドはインフォテインメントに特化し続ける」と述べた。

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