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インテル、業績に薄日 7~9月期は増収予想

インテルの業績に薄日が差してきた(米カリフォルニア州サンタクララ市の本社)

【シリコンバレー=奥平和行】米インテルの業績に薄日が差してきた。データセンター向け半導体の苦戦が響いて売上高の減少が続いてきたが、2021年7~9月期は5四半期ぶりに増収を確保すると22日に発表した。ただ、成長期待の高いデータセンター向けでは競合の攻勢が目立つ。本格参入する受託生産事業とともに競争力の強化が急務だ。

「4~6月期の成果は当社製品への需要や工場の素晴らしい業務遂行を反映したものだ」。22日の決算説明会でインテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は説明した。同四半期の売上高は前年同期比微減の196億3100万ドル(約2兆1600億円)、純利益が1%減の50億6100万ドルだった。

新型コロナウイルスの感染拡大がパソコン向けへの追い風となったが、主要顧客の投資抑制などによりデータセンター向けCPU(中央演算処理装置)が苦戦して業績の足を引っ張ってきた。だが、「1~3月期を底に回復している」(ゲルシンガー氏)としており、この分野の成長加速により増収への転換を図りたい考えだ。

ただ、データセンター向けCPUは競争が激しくなっている。米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)がインテルと同じ基本構造の製品でシェアを拡大する一方、米エヌビディアなど英アームの技術を活用する企業による新規参入や事業強化の動きも相次ぐ。かつて9割超の世界シェアを握っていたインテルは「挟み撃ち」に遭っている状況だ。

6月には年末の発売を予定していた新製品の発売を延期することを公表するなど不安を残すなか、大規模な組織再編と外部人材の登用により競争力を高めることを狙う。6月には「データプラットフォームグループ」を2つのビジネスユニットに分割し、「技術と生産能力を高める」(ゲルシンガー氏)。最高技術責任者(CTO)も外部から招いた。

市場拡大が見込まれている受託生産分野における円滑な事業の立ち上げも課題だ。インテルは3月にこの分野に本格参入する方針を示し、200億ドルを投じて米アリゾナ州に新工場を建設すると説明した。ゲルシンガー氏は22日、「100社超の見込み客と交渉している」と説明した。

受託生産では台湾積体電路製造(TSMC)などが大きく先行し、インテルには知見が乏しく苦戦を強いられるとの見方が出ている。ゲルシンガー氏は「半導体不足は今年後半に底を打つ一方、業界全体として正常化するまでは1~2年かかる」と説明し、供給不足が追い風になるとの考えを示した。

同社は受託生産事業の強化に向けてこの分野で世界4位の米グローバルファウンドリーズを買収するとの観測も浮上している。ゲルシンガー氏は買収交渉について直接の言及を避ける一方、受託生産会社の再編が進むとの見通しを示した。「M&A(合併・買収)は必須ではないが、選択肢から除外もしない」と述べて含みも残した。

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