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NY市長選予備選、確定に数週間か 台湾系ヤン氏が撤退

(更新)
22日の民主党予備選で、得票率トップになったアダムス氏=ロイター

【ニューヨーク=山内菜穂子】米ニューヨーク市で22日実施された市長選の民主党予備選は23日午後(日本時間24日未明)時点で、ブルックリン区長のエリック・アダムス氏が得票率31.7%でリードしている。ただ、どの候補も過半数に届いておらず、結果の確定には時間がかかる見通しだ。有力候補とされた台湾系実業家のアンドリュー・ヤン氏は撤退を表明した。

有権者は最大5人の候補者を1位から5位までの順位をつけて選ぶ。市選挙管理委員会が公表した暫定的な得票率は女性弁護士のマヤ・ワイリー氏(22.3%)、前市衛生局長のキャサリン・ガルシア氏(19.5%)と続く。アジア系住民らを中心に根強い支持があったヤン氏は11.7%にとどまり、同氏は「この結果では市長になれないだろう」と選挙戦からの撤退を表明した。

ニューヨーク市は2020年の米大統領選でバイデン大統領が7割超の票を獲得するなど、民主党が強い基盤を持つ。同党予備選を勝ち抜いた候補者が11月の本選挙でも当選する可能性が高い。

民主党左派からの支持を固めたワイリー氏は得票率2位に=ロイター

アダムス氏は警察官を20年以上務めた経験から治安対策の強化を訴える。ワイリー氏は民主党のオカシオコルテス下院議員の支持を得たことで同党左派からの支持を広げた。ガルシア氏は市政での豊富な経験が売りで、米紙ニューヨーク・タイムズなどの支持表明後、マンハッタンを中心に支持者を増やした。

予備選では新たな投票方法である「優先順位付き投票」が導入された。有権者は最大5人の候補者を1位から5位までの順位をつけて選ぶ。

得票率3位のガルシア氏はマンハッタン中心に支持を集めた=ロイター

開票では「第1選択」で過半数を得た候補者がいた場合、当選となる。今回の予備選では、だれも過半数を得られなかったため、第1の得票が最も少なかった候補が除外される。除外された候補者の得票は、その有権者が次に選んだ候補に割り振られる。候補者が2人に絞られるまでこの集計作業は続く。

コロンビア大のエスター・ヒュークス教授(政治学)は「有権者の意向をより結果に反映することができる。女性や人種などより多様な候補者が立候補し、当選することにもつながる」と新しい投票方法の意義を説明する。新投票制度や期日前投票の集計などにより、地元メディアは結果の確定まで「数週間かかる可能性がある」と伝えている。

新投票制度は幅広く民意を反映できる利点があるとされる=AP

予備選を勝ち抜いた候補は11月2日の本選を経て、2022年1月に市長に就任する予定だ。ワイリー氏かガルシア氏が勝利すれば、初の女性市長となる。新市長は選挙戦の争点である治安対策に加え、経済対策やコロナ禍が広げた格差問題、人種差別問題などで重責を担うことになる。

民主党の牙城での予備選は国政にも影響を与える。同党は20年大統領選予備選で中道派のバイデン氏を選び、その後の州知事選予備選などでも中道派の勝利が目立つ。同党左派はワイリー氏を後押しし、党内での影響力拡大を狙う。

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