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トランプ氏の弾劾裁判、2月以降の公算 与野党駆け引き

トランプ前大統領の弾劾裁判は2月以降になる公算が大きい=AP

【ワシントン=永沢毅】米連邦議会占拠事件で自らの支持者を扇動したとして下院で弾劾訴追されたトランプ前大統領の上院での弾劾裁判が、2月以降になる公算が大きくなった。共和党の上院トップのマコネル院内総務が21日、2月中旬以降とするよう民主党に提案した。バイデン政権の幹部人事の上院での承認手続きを迅速に進めるため、民主党も応じるとの見方がある。

マコネル氏は声明で「下院での前例のない手続きの早さを踏まえると、裁判までの適切な期間が必要だ」と指摘し、訴訟準備に時間を要するとの認識を示した。トランプ氏は6日の占拠事件からわずか1週間という異例のスピードで米大統領としては史上初となる2回目の弾劾訴追を受けた。

マコネル氏は「トランプ氏は完全で公平なプロセスが認められるべきだ。共和党は中途半端なプロセスを受け入れることはできない」と発言した。

一部の米メディアは民主党が共和党の提案に応じる可能性があるとの見方を伝えている。上院ではブリンケン次期国務長官やオースティン次期国防長官、イエレン次期財務長官ら枢要ポストの承認がまだ進んでいない。バイデン政権発足初日に承認された閣僚は1人だけで、民主党には提案を受け入れるメリットがある。米メディアでは、22日にも上院でオースティン氏が承認されるとの観測がある。

上院(定数100)の勢力は民主・共和両党が50議席ずつだ。賛否同数となった場合は上院議長を兼ねるハリス副大統領(民主党)が票を投じることができるため、民主が事実上の多数派を握っている。

裁判の先送りを提案したマコネル氏の思惑は読みにくい。同氏は19日、占拠事件に関して「大統領や他の影響力を持つ人々に扇動されたものだ」と述べている。トランプ氏の責任に初めて公式に言及した形で、裁判で「有罪」とみなす可能性を排除していないとの見方がある。

上院で出席議員の3分の2を得てトランプ氏を「有罪」とするには、共和から少なくとも17人の造反が要る。マコネル氏の判断は共和党議員に影響を及ぼすだけに、その動向が注目されている。

合衆国憲法は上院で過半数が賛成した場合、弾劾裁判で有罪になった人物から公職に就く資格を剝奪できると定める。マコネル氏は共和党や保守層へのトランプ氏の影響力を排除しようとしているとみられている。

トランプ氏の政策が伝統的な共和党の路線と一致していないうえ、2024年大統領選の共和党候補の指名争いにも影響するためだ。トランプ氏は大統領選への再出馬を排除せず、新党の立ち上げも取り沙汰されている。

バイデン氏は新型コロナウイルス対策や経済再生などに最優先で取り組む姿勢を示している。上院で裁判が長引くほど人事承認や予算審議に割く時間が減り、バイデン氏には足かせとなる。

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