ゼレンスキー氏「支援で勝利加速」 米議会で演説
【ワシントン=飛田臨太郎】ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、米連邦議会の上下両院合同会議で演説した。米国によるウクライナへの支援が「我々の勝利を加速させることができる」と強調した。「あなた方のお金は慈善ではない。世界の安全保障と民主主義への投資だ」と述べ、支援の継続を重ねて訴えた。
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ゼレンスキー氏の演説は30分ほどに及んだ。2023年が「ターニングポイントになる」と述べ「ウクライナの勇気と米国の決意が、共通の自由の未来を保証しなければならない」と語った。侵攻を続けるロシアを「テロ国家」と表現し「戦争の責任を負わせよう」と呼びかけた。
「ロシア軍が完全に(ウクライナから)撤退するには、より多くの大砲と砲弾が必要だ」と軍事面の支援拡大を求めた。ウクライナに巨額の支援を続けることに慎重論がある野党・共和党が下院で過半数を奪還したことを念頭に、超党派合意の重要性を指摘した。
戦時下の外国首脳が訪米し米議会で演説するのは、過去には第2次世界大戦中だった1941年のチャーチル英首相(当時)の例がある。チャーチル氏はナチス・ドイツとの戦いへ米国の支援を要請した。ゼレンスキー氏は当時のフランクリン・ルーズベルト米大統領の言葉も引用しながら「ウクライナ国民は絶対に勝利を収めるだろう」と語った。

2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年になります。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
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