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米国務長官、初の訪欧へ 対中国包囲網の構築狙う

ブリンケン米国務長官はブリュッセル滞在中、米欧同盟について講演を予定している=ロイター

【ワシントン=中村亮】ブリンケン米国務長官は22日、初めての欧州訪問へ出発する。18~19日に米アラスカ州で開いた米中高官協議で国家観や安全保障をめぐり激しい応酬になったことを踏まえ、欧州と対中国政策での連携強化を目指す。中国側も米国と対立するロシアやイランなどと協調を進める構えで、米中の衝突が激しさを増す。

ブリンケン氏はベルギーの首都ブリュッセルを訪れ、23~24日に開く北大西洋条約機構(NATO)の外相理事会に出席し、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長やボレル外交安全保障上級代表(外相に相当)とも会談する。ブリンケン氏は19日、訪欧を前にツイッターで「同盟国に対する我々の責務を再確認する」と強調。対面での会議や会談を通じ、米欧同盟の修復に本腰を入れる。

フィリップ・リーカー米国務次官補代行(欧州・ユーラシア担当)は19日、記者団に対し、NATO外相理事会の主要テーマの一つに「中国に関する懸念」があがると説明した。ブリンケン氏が参加した米中高官協議では香港や台湾問題に加え、民主主義のあり方や人権についても米中が真っ向から対立した。ブリンケン氏はNATO同盟国に米中協議の結果を説明し、米国の立場に理解を求めるとみられる。

NATO関係者は「NATOが冷戦期に担った民主主義防衛の象徴としての役割を米国は復活させようとしている」との見方を示す。NATOは旧ソ連の共産主義に対抗する位置づけだったが、冷戦後にはその政治的意義が薄れていた。NATOは条約に基づき、加盟国が米欧やカナダに限られる数少ない組織だ。バイデン政権は中国に対して米欧協調を示すのに最適とみている節がある。

バイデン氏が3月にブリュッセルのNATO本部を訪れる案も一時浮上したという。新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて難しくなったが、バイデン政権のNATOとの関係改善に向けた意欲を示す動きだ。トランプ前政権はNATO離脱を周辺にほのめかしたとされ、米欧同盟を軽視する場面が目立った。

ブリンケン氏は、EUのフォンデアライエン氏との会談でも中国への対応を取り上げる公算が大きい。米欧は2~3月に半導体などのハイテク製品について海外依存度を下げる方針を打ち出した。ともに中国を念頭におく。気候変動対策や貿易政策でも意見交換する見通しだ。

ブリンケン氏はブリュッセル滞在中、米欧同盟に関する講演も予定している。

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