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Google、アプリ手数料また「譲歩」 サブスク型で減額

【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルは21日、スマートフォンのサブスクリプション(継続課金)型のアプリの配信手数料を2022年1月から減額すると発表した。従来は初年度が売上高の30%、2年目以降は15%としていたが、初年度から15%にする。アプリ配信サービスに対する独占・寡占批判が強まるなか、譲歩の動きが相次いでいる。

製品管理担当のサミール・サマット副社長が開発者向けブログで発表した。サブスク型のアプリについて「顧客の獲得やつなぎとめで他とは異なる課題に直面している」と述べ、今回の見直しにより初年度から減額の恩恵を受けられるようになると説明した。

サブスク型のうちニュースアプリについては米アップルが8月、同社の運営する無料のニュース配信サービスに協力することなどを条件に、手数料を初年度から15%に引き下げている。グーグルの減額は、アップルの動きに一部追随する形になる。

グーグルはまた、一定規模の利用者を確保し、スマートテレビと連携させるといった条件を満たす動画・音楽アプリや電子書籍サービスについても手数料を減額する。機器を横断して使えるアプリを増やすために「プレー・メディア・エクスペリエンス・プログラム」を立ち上げて15%に設定したが、さらに10%に引き下げる。

グーグルとアップルがアプリの配信手数料を相次いで見直す背景には、原則30%としてきた手数料の水準が高く、競争が乏しいといった批判が高まっている事情がある。ゲーム大手の米エピックゲームズは両社が反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとして20年8月に訴えを起こし、今年7月には米37州・地域の司法長官がグーグルを提訴した。

米国外でも包囲網が広がっている。韓国では今年8月、グーグルやアップルへの適用を念頭にアプリ配信サービスで自社の決済システムの利用を強制することを禁じる「インアプリ決済強制禁止法(電気通信事業法改正案)」が成立した。決済に競争原理を持ち込むことにより、配信手数料の水準を引き下げることを狙ったものだ。

両社はこうした事業環境の変化を受け、今年7月までに年間売上高が100万ドル(約1億1000万円)を下回るといった条件を満たす中小のアプリ開発者に対しては配信手数料を30%から15%に減額している。アップルは価格設定の選択肢を増やすほか、電子書籍サービスなどで外部の決済サービスを利用しやすくする見直しについても公表した。

米調査会社のセンサータワーによると、20年の世界の消費者のアプリへの支出額は前年比30%増の1109億ドルだった。ただ、このうち7割強を占めるゲームについては両社が減額の対象からほぼ除外した状況が続いており、開発者の不満が強い。収益への貢献も大きいゲームへの両社の対応が焦点になっている。

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