中国当局、バイトダンス・リンクトインなど問題視
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【ニューヨーク=白岩ひおな】中国のインターネット監視当局は21日、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)、検索サイトの百度(バイドゥ)やマイクロソフトを含む企業が「利用者の不適切な情報収集をしていた」と指摘した。違法なデータの収集・利用をしていたアプリは105に上り、当局は15営業日以内に問題を修正するよう命じた。
名指しされたアプリには利用者が6億人を超えるティックトックの中国版「抖音(ドウイン)」や、バイドゥの検索アプリが含まれる。米マイクロソフト(MS)と同社の検索サービス「ビング」、ビジネス向けSNS「リンクトイン」の名前も挙げた。
中国国家インターネット情報弁公室(CAC)の声明によると、こうしたアプリは利用者の同意なしにデータを集めたり、サービスに必要のない情報まで取得したりしていたという。15営業日以内に問題を解決しなければ「法的措置を取る」と表明した。
中国当局はオンライン上のサービス提供を通じて大量の個人情報を握る大手IT(情報技術)企業への懸念を強め、国内で普及するアプリへの監視を強化している。10日にはネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)や電子商取引大手のアリババ集団のセキュリティー関連アプリなど84のアプリが個人情報を違法に収集していたとして是正を命じた。