睡眠6時間以下で認知症リスク3割増 英科学誌

【ニューヨーク=河内真帆】睡眠時間が6時間以下だと認知症のリスクが高まる――。英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」は20日、そんな調査結果を発表した。中高年が短時間の睡眠を続けると発症リスクが30%増えるとの結果も示した。
25年間にわたり約8000人の被験者からデータを集め、521件の認知症の症例を調べた。この結果、50歳と60歳の被験者で通常7時間の睡眠をとる人と比較し、睡眠時間が6時間以下だと認知症の発生率が高いと結論づけた。
さらに50、60、70歳の人が短い睡眠時間を継続すると認知症リスクが30%増加するとの結果を示し、中年や高齢者の睡眠障害が遅発性認知症のリスク増と関連すると示唆した。
睡眠障害が認知症を引き起こすのか、認知症の初期症状として睡眠障害があるのかの因果関係は定まっていないという。研究チームはさらに長い時間枠での研究の必要性を説いている。