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世界のワクチン接種率、米「22年に70%」 途上国を支援

(更新)
バイデン米大統領は「あらゆる場所でパンデミックを克服する」と強調した=AP

【ニューヨーク=白岩ひおな】バイデン米大統領は22日、新型コロナウイルスのワクチン供給をめぐり、各国首脳や関係機関が参加するオンラインのサミットを開催した。世界のワクチン接種率を2022年9月の国連総会までに70%に引き上げる目標を掲げ、米ファイザー製のワクチン5億回分を途上国に追加供給すると表明した。「中途半端な野心では危機は解決できない」とし、各国に行動を呼びかけた。

「あらゆる場所でパンデミック(世界的大流行)に打ち勝つ必要がある」。バイデン氏は先進国が「政治的な制約なしに」途上国へのワクチン供給を拡大し、検査や治療、個人用保護具などを世界中で利用しやすくするよう呼びかけた。追加購入分は22年1月から供給し、以前の調達分を含めて計11億回分を支援する。

英オックスフォード大の研究者らでつくる「アワー・ワールド・イン・データ」によれば、世界人口の43.7%が少なくとも1回のワクチン接種を受けており、接種回数は60億回に上る。低所得国ではワクチンを1回接種した人の割合はわずか2%にすぎない。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、70%の接種率実現にはさらに110億回分の確保が必要だと指摘する。

ハリス副大統領は、世界銀行に感染症対策のファンドを創設することも提案した。米政府は少なくとも2億5千万ドル(274億円)の拠出の用意があり、さらに8億5千万ドルの資金提供を議会に要求していると明らかにした。「私たちは準備を怠ることの代償を学んだ」とし、世界全体で100億ドルの資金を確保する目標を示した。

サミットに参加したインドのモディ首相は「各国は接種証明書の相互承認を通じて、海外渡航を容易にすべきだ」と呼びかけた。世界のワクチン供給には「原材料のサプライチェーンが開かれている必要がある」とも語った。

追加接種(ブースター接種)の検討も進む米国など先進国はワクチン格差をめぐる批判にさらされている。グテレス国連事務総長は21日、国連総会の一般討論演説で先進国によるワクチンの買い占めを「卑劣な行為」と強く非難した。チリのピニェラ大統領は迅速なワクチン開発という「科学の勝利」が、不公平な分配を生み出した「政治の失敗」によって相殺されたと述べた。

非政府組織(NGO)のオックスファム・アメリカは22日の声明で、接種率向上の目標を歓迎する一方、実現に向けた効果的な計画が乏しいと指摘した。アビー・マックスマン代表は「知的財産権の障壁を撤廃し、ワクチンの独占を終わらせ、技術やノウハウの共有を義務付けるべきだ」と訴えた。

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