11月の米中古住宅販売、最長の10カ月連続減 金利高で

【ニューヨーク=佐藤璃子】全米不動産協会(NAR)が21日発表した11月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は、前月比7.7%減の409万戸だった。減少は10カ月連続で、1999年の調査開始以来、最長となった。新型コロナウイルス流行直後の落ちこみを除けば2010年11月以来の低水準となる。住宅ローン金利の高止まりで購入を手控える動きは続いている。
販売件数はダウ・ジョーンズまとめの市場予測(417万戸)を下回った。前年同月比では35.4%減った。販売価格(中央値)は37万700ドル(約4900万円)で、6月に過去最高の41万3800ドルを更新してから5カ月連続で下落している。前年同月比では3.5%の上昇となっている。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「住宅ローン金利の高止まりは引き続き購入希望者のハードルになっている」と指摘する。

米抵当銀行協会(MBA)が同日発表した調査によると、足元の30年固定の住宅ローン金利(週平均)は6.34%と、ピーク時の7%台からは低下したものの前年同時期と比べると2倍ちかくの高水準で推移している。なおローン金利上昇の一服にともない、ローン申請件数は前週から0.9%小幅に増加した。