オランダも石炭火力増加へ ロシア依存低下へ制限解除

【ブリュッセル=共同】オランダ政府は20日、ウクライナに侵攻したロシアへの天然ガス依存度を下げるため、石炭火力発電の利用を増やす方針を発表した。脱炭素に向けてこれまで稼働率を35%に抑えていたが、制限を解除する。ロイター通信などが伝えた。
ドイツも19日、石炭火力発電の利用を増やすと明らかにしていた。
オランダのイェッテン気候・エネルギー政策相は記者会見で「この措置でロシアのプーチン大統領の軍に流れる資金は少なくなるだろう」と述べた。
ガスの15%をロシアから輸入していたオランダは既に消費を減らすなどの対策を講じているが、暖房の利用が増える冬にはガス不足に直面する可能性があるという。
ロシア政府系のガスプロムがガス代金をロシアの通貨ルーブルで支払うよう要求したのに対し、オランダのエネルギー関連企業が拒否したため、ガスプロムはオランダへの供給を停止している。