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岸田首相キーウ訪問「訪ロ中の習氏と対照的」、米報道

【ワシントン=坂口幸裕】米主要メディアは21日、岸田文雄首相がウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れたと相次ぎ報じた。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席のロシア訪問とタイミングが重なった点を踏まえ「岸田氏のキーウ訪問はロシアにいる習氏と対照的」の見出しで伝えた。

ポスト紙は「アジアの2人の指導者がロシアとウクライナの紛争の対極で首脳会談を実施する注目すべき場面だ」と指摘。「岸田氏が欧州と東アジアの安全保障上の懸念を地域で自己主張を強める中国に結びつけ、日本がアジアを主導する国として西側の立場でロシアに対抗する姿勢を強調している」と解説した。

記事では、日本の安全保障に詳しい専門家のコメントを掲載。英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)のロバート・ウォード氏はウクライナ訪問で「『今日のウクライナは明日の東アジア』という岸田氏の主張を行動で裏付けた」と説いた。

米CNNテレビも「岸田氏は習氏がモスクワでロシアのプーチン大統領と会った翌日にウクライナのゼレンスキー大統領に会うためサプライズで訪れた」と報道した。「岸田氏と習氏の双方の訪問はウクライナ紛争に対する東アジアの深い溝を浮き彫りにした」と評した。

日本メディアの報道を引用する形で「日本の首相が第2次世界大戦後、戦闘が続く国・地域を訪問するのは初めて」とも伝えた。CNNは覇権主義的な行動をとる中国への警戒が国際社会で広がっており「日本と米国は近年、特に地域の安全保障と情報協力で緊密な関係を築いている」と言及した。

米紙ニューヨーク・タイムズは北方領土問題に触れ「日本には島を巡るロシアとの領土問題があるのを忘れてはならない」と提起。領土交渉については「日本がウクライナを侵攻したロシアへの国際制裁を支持したことで決裂している」と説明した。

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