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カナダ貨物大手、3兆円で米同業買収 メキシコまで鉄道網

(更新)

【ニューヨーク=宮本岳則】北米貨物大手カナディアン・パシフィック鉄道は21日、米同業大手カンザスシティー・サザンを買収すると発表した。債務を含む買収総額は約290億ドル(3兆1570億円)となる。新会社はカナダと米国、メキシコの鉄道網を一体運営する初の企業となる。3カ国の新たな貿易協定(USMCA)発効や供給網(サプライチェーン)の見直しで、域内の輸送需要が中長期的に増えると判断した。

カナディアン・パシフィックによるカンザスシティー買収は現金と株式交換の組み合わせで行われる。カンザスシティーの株主は保有株1株につき、カナディアン・パシフィック株0.489株と現金90ドルを受け取る。買収条件から計算されるカンザスシティーの株式価値は総額250億ドル。カナディアン・パシフィックはカンザスシティーの債務38億ドルを引き継ぐ。今後、米陸上運輸委員会が買収の是非を審査する。

新会社は米国とメキシコ、カナダの貨物路線を一体運営する初の企業となる。カナディアン・パシフィックはカナダ国内を横断する路線網を有するほか、デトロイトやシカゴ、ニューヨーク州オールバニなど米中西部・北東部の主要都市を結ぶ。自動車や木材、エネルギー、穀物の輸送を手掛ける。カンザスシティーは中西部ミズーリ州からメキシコ湾に至るルートを運営する。売り上げの半分近くがメキシコ市場だ。

「USMCAが成長機会をもたらす」。カンザスシティーのパトリック・オッテンスマイヤー最高経営責任者(CEO)は21日のアナリスト向け説明会で経営統合の狙いをこう強調した。USMCAでは関税削減の恩恵を受けるための条件である「域内原産比率」が引き上げられた。米中対立の長期化で生産拠点を北米に戻す動きもある。供給網の見直しが貨物輸送増につながるとみる。

北米の鉄道会社はコロナ禍からの景気回復が追い風になっている。カナディアン・パシフィックは自動車や木材などの輸送が伸びており、1トンの貨物を1マイル運ぶことで得られる収益(収入トンマイル)は21年、1ケタ後半の伸びを見込めるとしている。ニューヨーク市場に上場する同社株は18日に史上最高値を更新した。

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