米財務長官、危機拡大なら預金保護の拡大検討

【ワシントン=高見浩輔】イエレン米財務長官は21日、金融不安が今後広がった場合に預金の全額保護などの臨時措置をさらに拡大する可能性を示唆した。これまで米銀シリコンバレーバンク(SVB)への対応は特殊なケースだと指摘してきたが、やや軌道修正した。金融不安の拡大防止に注力すると強調した。
米国銀行協会のイベントで、イエレン氏はこれまでの措置について「特定の銀行、特定の規模の支援に焦点を当てたものではない」と表明した。「小さな金融機関が預金流出に見舞われ、それが広がる危険性がある場合には同様の措置が正当化される可能性がある」と認めた。
米財務省などは破綻したSVBなど2行に対して、保険の対象外となる高額預金も含めて全額を保護する措置をとった。同省は銀行経営に甘えが広がることを警戒して「今回は特殊なケース」(高官)と強調。それがほかの銀行からの預金流出につながっていた面もある。
イエレン氏は「状況は安定しつつある。米国の銀行システムは健全性を保っている」と指摘し、米連邦準備理事会(FRB)の緊急融資枠も含めた当局の対応が奏功しているとアピールした。銀行関係者に対して「私たちは警戒を怠らないので、ご安心ください」と呼びかけた。
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米テクノロジー企業への融資で知られ、米西海岸シリコンバレーのエコシステムの中核を担ってきたシリコンバレーバンク(SVB)が2023年3月10日、経営破綻し、米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に入りました。関連する記事をお読みいただけます。
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