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米英、オミクロン対策急ぐ 米は検査キット5億個配布へ

【ワシントン=鳳山太成、ロンドン=佐竹実】米国や英国などが新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の急拡大に警戒を強めている。バイデン米大統領は21日演説し、自宅向け検査キットの配布や病院への米軍の医師派遣などの対策を打ち出す。一方で都市封鎖(ロックダウン)には慎重姿勢を貫く。英国も追加策を視野に入れる。

米政府が自宅で受けられる簡易検査キットを5億個買い取り、1月から希望者に無料で配る。ニューヨークに連邦政府の検査場を設けるなど検査態勢を強化する。早めに感染を確認できるようにして、ウイルスの広がりを抑える。

バイデン政権はワクチンを接種していない人を中心に入院患者が増えるとみており、医療態勢も強化する。米軍に所属する医者や看護師など1000人を全国の病院に派遣して支援する。

米疾病対策センター(CDC)の推計によると、12~18日の週に米国で新たに確認したコロナのうちオミクロン型が73.2%を占め、デルタ型(26.6%)を逆転した。1週前は12.6%だったが、一気に置き換わった。

19日時点で1日あたりの新型コロナの新規感染者数(7日移動平均)は13万人台と、直近で最も少なかった10月下旬に比べ倍増しており、警戒感が強まっている。

ただバイデン氏は演説で、行動規制を設けずに経済活動を続ける意向を示す。米政府高官は20日、記者団に「我々はこれまで以上に(ワクチンなどの)手段を持っており、ロックダウンの必要はない」と語った。

新型コロナの新規感染者が約9万人と過去最高の水準が続いている英国でも、オミクロン型の比率が約7割に達している。ジョンソン首相は危機感を強めており、「追加対応策を実施する可能性を排除しない」と述べた。ただ現時点では、入院患者の数は7千人台で1月のピークの5分の1にとどまる。

オミクロン型は重症化しづらいとの指摘もあるが、感染者が増えれば医療従事者が働けなくなり医療崩壊につながるリスクがある。そのため首都ロンドンのカーン市長は18日に「重大事態」を宣言した。世界保健機関(WHO)もオミクロン型の毒性はまだはっきりしていないとして油断しないよう警鐘を鳴らす。

ドイツ政府は21日に新型コロナについて会合を開き、今後の対策について協議する。新規感染者数は減少しつつあるが、オミクロン型への警戒は強い。ワクチンの未接種者だけでなく接種済みの人に対しても、行動制限を厳しくする見通しだ。

米欧では大人数が集まるイベントについては延期や中止が相次いでいる。選手に陽性反応が出たため、米プロバスケットボール協会(NBA)などで試合中止が相次ぐ。世界経済フォーラム(WEF)も2022年1月の年次総会(ダボス会議)を22年初夏に延期すると発表した。

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