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米韓首脳、対北朝鮮の抑止力強化 軍事演習拡大で合意

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【ソウル=坂口幸裕】バイデン米大統領と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は21日、ソウル市内で1時間50分ほど会談した。両首脳は米韓同盟の結束を示す共同声明をまとめ、挑発行為を続ける北朝鮮への「抑止力を強化する」と記した。米韓による合同軍事演習の範囲と規模を拡大する協議を始めることで合意した。

バイデン氏は首脳会談後、尹氏と共同記者会見に臨み、日米韓について「経済的にも軍事的にも非常に緊密な3カ国関係が決定的に重要だ」と語った。

声明では朝鮮半島の完全な非核化をめざして連携を強化すると指摘。北朝鮮によるサイバー攻撃への対応も大幅に増強する。「北朝鮮に対処し、共通の価値を維持し、ルールに基づく国際秩序を強化するため日米韓の3カ国が協力する重要性を強調する」と明記した。インド太平洋地域で覇権主義的な動きを強める中国も念頭にある。

北朝鮮の行動に対し「核、通常兵器、ミサイル防衛を含む米国のあらゆる防衛能力を通じた拡大抑止に関与する」とうたった。米韓は2017年を最後に野外での合同軍事演習を停止。18年の米朝首脳会談以降は主にコンピューターを使った机上のシミュレーションにとどめていた訓練を正常化させる見通しだ。

一方、両首脳は北朝鮮に「外交的解決に向けた対話の道が残されている」と呼びかけた。国際社会と協調し、北朝鮮で急拡大する新型コロナウイルス感染症への支援策を提供する用意があると表明した。

バイデン氏は会見で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と会談する可能性を問われ「彼が誠実で真剣かどうか次第だ」と述べるにとどめた。

尹氏は会見で米国が主導する新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」への参加を表明。両首脳はIPEFの策定へ協力を深めると確認した。バイデン氏は「インド太平洋地域全体を対象にした経済戦略だ」と説いた。両首脳は地域の安全と繁栄には台湾海峡の平和と安定の維持が不可欠と強調した。

半導体や電池など戦略物資のサプライチェーン(供給網)を確保するため、米韓の閣僚級協議を創設することで一致した。中国への経済的な依存を引き下げる狙いで、同盟国・友好国から調達できる体制づくりを急ぐ。

バイデン氏は尹氏が日米とオーストラリア、インドによる「Quad(クアッド)」への参加に関心を示している点を歓迎した。

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