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バイデン氏「米中新冷戦を志向せず」 初の国連演説

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【ニューヨーク=中村亮】バイデン米大統領は21日、国連総会で一般討論演説に臨んだ。「いまも今後も最も重要なインド太平洋に焦点を移す」と強調し、中国への対抗に一段と注力する考えを示した。「新冷戦を志向しない」とも語り、新型コロナウイルスや気候変動対策で協力を求めた。

バイデン氏が一般討論演説をするのは、1月の大統領就任後初めて。バイデン氏は20年におよぶアフガニスタン戦争を終結に導いたことを踏まえ「世界のあらゆる問題の解決に武力を使ってはならない」と指摘した。武力で他国の民主化や国家建設は実現できないとの主張だ。

軍事力に頼った時代の終わりとともに「徹底的に外交を追求する新しい時代が始まった」と述べた。「国際問題の解決を加速させるために同盟国やパートナー国、国際機関と協力する」と指摘した。「米国第一」を掲げたトランプ前大統領との違いをアピールした。

バイデン氏は「民主主義こそが人類の潜在能力を完全に引き出す最善のツールだ」と強調し、同盟国に民主主義陣営の結束を訴えた。中国を念頭に「権威主義者は民主主義の時代の終わりを主張しようとするがそれは間違っている」とも指摘した。

具体的には反体制勢力やマイノリティーの監視にハイテク技術を使われないように同盟国と取り組むと説明した。同盟国とともに公平な貿易ルールの策定や質の高いインフラ投資についても協力を深めると強調した。

一方でバイデン氏は「世界の大国は関係を慎重に管理する責務がある」とも語った。米中対立が「新たな冷戦」につながることは望まないとの見方を示した。

「今後10年間が世界共同体として我々の将来を決定づける」と指摘し、新型コロナウイルスや気候変動対策では中国に協力を求めた。バイデン氏は22日、コロナ対策に向けた国際会議をオンライン形式で主催する。

北朝鮮問題については「真剣かつ持続的な外交を行って朝鮮半島の完全非核化を目指す」と強調した。

バイデン氏は国際協調や同盟重視を強く打ち出したが、課題は山積する。オーストラリアは潜水艦の配備に向けた協力国をフランスから米英に突然切り替えた。仏は猛反発し、駐米と駐豪大使をそれぞれ召還した。仏は対中国や中東政策に深く関わっており、米政権は関係修復を急ぐ。

気候変動でも米国は中国に対策強化を訴えるが、これまでに具体的な協力は得られていない。米中対立が激しく、協力分野と位置づけられてきた気候変動対策での連携も難しくなっているようだ。

国連のグテレス事務総長は20日の記者会見で、10~11月に開く第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)について「失敗するリスクが高い」と警鐘を鳴らした。

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