/

メキシコ、人材派遣を原則禁止に

記者会見で話すロペスオブラドール大統領(20日、メキシコシティ)=ロイター

【メキシコシティ=宮本英威】メキシコ連邦議会上院は20日、労働法や社会保険法などの改定案を可決した。下院は13日に通過しており、人材派遣が原則禁止となる法案が成立した。政府は人材派遣が税金逃れに加え、福利厚生の提供が不十分になると判断していた。自動車関連を中心に工場を構える日本企業にも影響が出そうだ。

ロペスオブラドール大統領の署名を経て公布される見通しだ。人材派遣会社が正式に雇用した労働者について、他社の事務所や工場で働く形式は原則として禁止となる。派遣先企業の本業ではない、社内の清掃作業などに従事する人材の派遣は引き続き認められる。

政府は人材派遣を巡り、法律が定める福利厚生や社会保険が提供されていないことを問題視してきた。民間企業は毎年12月に働いている労働者に冬季一時金を支払う必要がある。人材派遣会社を経由すると解雇しやすいため、年末の解雇増の要因になっているとされる。

与党・国家再生運動(MORENA)の上院代表リカルド・モンレアル議員は「人材派遣の過度な利用で、労働者の権利や経済活動が侵されている」と指摘した。

民間経済団体はコスト増になるために強く反対してきた。メキシコ人材企業協会(AMECH)は、460万人の派遣労働者のうち「派遣先企業の正規雇用になるのは30%にとどまり、10%が失業し、60%は非合法な就労になる」(エクトル・マルケス会長)と指摘している。

政府は当初は2月までの議会通過を目指してきたが、経済団体の反発を受け、労働者利益分配金(PTU)に関する条項を修正するなどの対応をとった。

政府が2020年11月に公表した資料によると、政府は4709回の査察を実施し、約1200社で違法な人材派遣が確認された。86万2489人の労働者に悪影響が及んだと報告した。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン