米携帯Tモバイル、顧客データ流出 3700万人に影響か

【ニューヨーク=清水石珠実】米携帯大手TモバイルUSの顧客情報が流出していたことが20日までに明らかになった。同社によると、ハッカーが約3700万人分の顧客データを不正取得した疑いがあるという。Tモバイルでは2021年にも新旧の顧客約7000万人以上に影響を与える大規模なデータ流出が起きており、同社のセキュリティー対策に批判が高まりそうだ。
Tモバイルによると、不正アクセスが判明したのは23年1月5日で、24時間以内に不正行為の封じ込めに成功したという。該当のハッカーが同社のデータベースに不正アクセスを始めたのは22年11月下旬ごろとみられる。
流出したデータには、顧客の氏名や住所、電子メールや生年月日などが含まれていた。だが、現時点までの調査では、クレジットカード番号やパスワードなどより機密性が高いデータにハッカーがアクセスできた形跡はないという。
今回のデータ流出を受けて、同社は「相当額の費用が発生するかもしれない」と、米証券取引委員会(SEC)への提出書類で報告した。また米メディアは、米連邦通信委員会(FCC)の報道官が「FCCがTモバイルのデータ流出問題について調査している」と語ったと報じた。