米イーライ・リリーの認知症薬、FDAが迅速承認を却下

【ニューヨーク=吉田圭織】米医薬品大手イーライ・リリーは19日、アルツハイマー病薬「ドナネマブ」について米食品医薬品局(FDA)が迅速承認を却下したと発表した。FDAはこの薬を少なくとも12カ月使った患者の臨床試験(治験)データが不十分だったことを却下の理由に挙げた。
イーライ・リリーは今年半ばまでに最終段階にあたる第3相治験の結果をFDAに提出し、通常承認を申請するという。
このほど、エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」がFDAの迅速承認プロセスを経て承認された。迅速承認では治療費を全額負担できる人などに利用が限られるため、エーザイなどは早い段階で公的保険の適用が可能となる完全承認をめざす。
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