破綻のFTX、上位債権者50人向け債務4400億円
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【ニューヨーク=竹内弘文】暗号資産(仮想通貨)交換業大手FTXトレーディングが大口債権者上位50人に対して負う、無担保の債務総額が約31億ドル(約4400億円)に上ることがわかった。19日付で米東部デラウェア州の連邦破産裁判所に提出した資料で明らかにした。債権者の名前や所在は記載していない。
最大の債権者は2億2628万ドル、50位の債権者も2134万ドルの債権を持っている。米国の破産手続きでは、大口債権者のリスト開示が必要とされている。ただ、FTXは主要顧客である大口債権者が公開されると「競合他社が顧客に接触できるため不当な競争優位を得ることになり(FTXの)資産売却の妨げになる」と主張し、非公開を裁判所に要請していた。
FTXを利用していた投資家の数は100万人規模に及んでいたとみられ、負債総額はさらに大きなものになる。FTXが11日に米連邦破産法11条(チャプター11)を申請した際には100億~500億ドルの負債総額があると推定していた。